新型コロナ感染拡大による医療崩壊

 全世界でデルタ株の感染が急拡大し、医療崩壊が始まっている。             日本では、軽症患者は自宅療養、中等症患者のうち重症化の恐れのない者は自宅療養という、意味不明の政府方針が出された。自宅療養中の軽症患者が、急に悪化して病院に運ばれるケースが多発していると言うのにだ。重症化する恐れのある患者は、入院させると言うが、重症化を予想する事が可能なのだろうか?不可能だから受け入れる病院の対応が出来なかったのではないか。

 軽症患者や中等症患者、重症患者を区別出来ないから、病院は確保したベット数の上限まで受け入れてしまった。入院しても回復が早く早期に退院出来る者、軽症であっても治療中に重症化して長期入院する者、想定外の事態になっている。日本政府は、重症患者用のベットを確保する為と、新方針を説明しているが、効果があるとは思えない。自宅や療養施設での患者が増加すれば、それらの人達の対応に医師や看護師などが必要となる。病院自体の医師や看護師が不足しているのに、そのような体制が取れるのかと疑問に思う。正に、日本は医療崩壊してしまった。日本政府は国民に対して、医療崩壊の事実をハッキリ伝え、感染すると死ぬよと言わねばなるまい。元々、医療体制のキャパシティーが不足していたのだから、仕方が無い。個人個人が、感染のリスクを認識して自己防衛するしかない。日本政府は死に物狂いでワクチンを確保し、年齢制限などしないで誰にでも先着順に接種すべきであろう。

 インドネシアでは、既に医療崩壊してしまった。病床が足りず、病院の廊下や仮設の病院などに患者が一杯になっている。以前は、お金を出せば入院出来た様だが、今はそのような特別ルートでは入院出来ないそうだ。最近の感染者は、自宅療養である。自分で医者を見つけ、治療や投薬を頼むのだ。酸素が不足しているので、酸素吸入などは出来ない。中部ジャワの病院で、酸素不足ために、64名の患者が死亡した。私の友人5名も命を落としている。インドネシア政府は、血眼でワクチンを確保しようとしていないように感じる。国内でライセンス生産している中国製ワクチンの接種を続けているが、接種率は全国民の6%だと言う。生産が間に合わないのか、接種体制が悪いのか、中国製ワクチンを接種したくないのか、原因は良く解らない。

 ワクチン接種が進まず、感染拡大に歯止めが掛からない場合の有効的な対策は、ロックダウンしかないと思う。国により可否があると思うが、インドネシアでは感染者が拡大すると都市のロックダウンを発令する。そして、施行されて2週間後には、感染者は減少する。軽症、中等症の患者が回復し、重症者は死亡するので、感染拡大に歯止めが掛かっているのだろう。とにかく、他人との接触をされる以外に自分を守る方法は無いと思っている。

 ワクチン接種がいつになるか分からないが、感染したら運命と思うしかない。