インドネシアで名医を見つけた

 インドネシア在住35年、なんと言っても困るのは医者探しである。名医と紹介されても、外資系の病院に行っても、診察は問診が主体で検査は二の次だ。投薬が効かない、アレルギー反応を起こす事は日常茶飯事。自分自身でインターネットを使い、症状から病名を想定してから病院に行くようになった。

 先日、どう見ても歯槽膿漏と思われる症状が出て、居住地のボゴール市で名医といわれる歯科医を受診した。友人(インドネシア人)の紹介である。病気になるといつも友人に紹介してもらった病院や医者に行くのだが、名医の捉え方が違うのか、自分自身が名医と感じる医者に遭遇した事が無い。

 しかし、今回治療してもらっている歯医者(華人)は名医と思う。歯茎が腫れて我慢出来なくなり診察を受けたのだが、すぐに治療はして貰えない。まずは、最新と思われるレントゲン装置で、上下全歯の写真を撮るとモニターを見ながら暫く考えていた。その後、私が理解できる易しいインドネシア語を使って、治療方針を説明してくれた。

 取り敢えずは、歯茎の腫れと痛みを抑えてから歯の治療を考えると言って、5日後に再来院を指示される。痛みは3日以内に無くなるとの事で、投薬も4日分しか出さない。疑心案義だったが従った。しかし、4日後に薬がなくった時には、痛みも腫れも無くなっていたので、驚いた。

 5日後に再受診すると、患部の状態とレントゲン写真を見比べながら、あごの骨まで影響しているので、抜歯とあごの骨を少し削る必要があると言う。了承すると直ちに抜歯と治療。治療後、再診は10日後と言われた。投薬も4日分のみ。治療後の痛みは無い筈、患部の治癒を待つとの事。またまた驚いたのは、本当に痛む事は無く、10日後には患部もほぼ治癒していた。

 10日後には患部のチェックをした後、歯垢削除と穴埋めを提案されて、現在も治療継続中である。後1回の通院で完治と言われている。

 私が名医と思うのは、検査結果を基にした治療方法の説明がある事、治癒期間の想定が正確である事、必要最小限の投薬しかしない事、最新の治療機器を備え使いこなしている事、予約した時間に確実に受診出来る事である。治療費は高額であるが、外国人患者が多いのも頷ける。嬉しい発見である。