日本人は危機管理能力が最低

 岸田首相が開いた公邸での忘年会問題で、危機管理意識の問題が指摘されている。海外に住んでいると、自分を含めた日本人には危機管理意識が低いと感じる。世界でも比較的安全とされる日本の環境で育ち、その経験を基準にして世界を動き回る事がいかに危険であるかを認識していないのだ。

 先日、岸田首相がウクライナを電撃訪問した時のニュースを見て驚いた。電撃訪問と言うのに、ポーランドで列車に乗り込む岸田首相の映像が流れていた。明らかに日本政府関係者の危機管理能力の低さが露見された。また、岸田首相が乗車した後、車両中央部付近の窓のブランドが一瞬上げられ、慌てて下ろすような映像が見えた。私は、岸田首相が席について外の様子を伺ったのだと思っている。もし、首相を狙った狙撃手がいたら、完全にアウトだったろう。

 平和ボケ、安全ボケした我々日本人は、改めて危機管理について欧米から学ぶべきである。自分の経験だけを元にリスクを考え、対策を講じても、全く思考の異なった第三者からの攻撃に対抗する事は出来ないのではないか。世界中が、何でもありの状態にある現在、危機管理の重要性を感じている。