ボゴール市の交通規制

 ボゴール市では、2月から週末の車両交通規制が始まった。週末の土曜日・日曜日は、奇数日は奇数ナンバーの車、偶数日には偶数ナンバーの車しか市内を通行出来ない。ジャカルタと同様に車両のナンバーで規制しているが、ボゴール市では市内全域で朝9時から夜21時まで規制が実施されている。ジャカルタのように、幹線道路のみで規制時間も朝・夕の数時間だけなら良いが、ボゴールではほぼ終日、市内全域なのでかなり不便を感じている。

 ボゴール市には、衣服・鞄・靴などのアウトレットの店舗や、洒落たカフェなどが多いので、以前から週末はジャカルタから訪れる人が多く、渋滞が発生していた。ボゴール市民にとっては、週末はゆっくり過ごせる事が出来なかった。元々、ボゴール市内は、道幅が狭く、アンコッ(小型乗り合いバス)が多いので、平日でも渋滞が多い。交通規制の対策も検討されていたが、実行されることはなかった。最近のジャカルタのコロナ感染者の増加で、週末の来訪者がウィルスを持ち込むのを阻止する事を目的に、2週間の試行期間を経て実施されている。

 規制開始時には検問が設置され、ジャカルタから高速道路でボゴール市に入ろうとした車を、1日6千台引っ返させたとニュースで報じていた。しかし、1か月経った現在、規制は殆ど守られていない。検問や取り締まりもされていない。頑なに規制を守っているのは、ボゴールナンバーの市民だけだ。規制は、市長の政治的パフォーマンスなのか。