あっと驚く、インドネシアの常識と慣習

 インドネシアに30年以上住んで、妻(インドネシア人)や他のインドネシア人の行動を見てきたが、日本人的に考えると理解しがたいものがいくつかある。年を重ねるごとに、気にかかるようになった。

 

1.床掃除

 何人も女中さんを使ったが、最初はモップかけから始まり、床が乾くのを待って箒で掃き掃除をする。女中さんの殆どがこの順序である。日本人の感覚では、掃き掃除の後にモップがけをすると思うのだが、そうではない。埃やゴミを床に擦りつけているのではないかと思ってしまう。

 

2.ドアの開け閉め

 車のドア、部屋のドアの開け閉めが荒い。かなりの音、衝撃がある。部屋のドアや戸棚の開き戸などを、きちっと閉めない。カチッと本来の閉まる位置まで戻さず、数センチ開いた状態で放置している事が多い。虫や埃が侵入して不衛生と思うのだが、無頓着。

 

3.食事時間の観念が無い

 朝・昼・晩の食事時間が決まっていない。お腹が空いた時が、食事時間である。食堂は1日中営業しているところが多く、どんな時間でも利用客がいる。主食・副食・間食の観念も無く、ある物やその時に食べたい物を食べる。栄養管理などは眼中に無い。従って、偏食によるデブが増加している。会社の業務机の上には、スナック菓子の袋が置かれている。

 

4.休日を目一杯過ごす

 翌日の体調や仕事の予定を考えず、休日は夜遅く疲れ果てるまで遊ぶ。イスラム教徒には、”自分は神に生かされていて、明日の生死も神のみぞ知る”と考えている。明日の事はわからないのだから、今日を楽しく過ごそうと目一杯遊んでしまう。月曜日の欠勤率が高い。

 

5.話し好き

 毎日、同じ人と会っても、兎に角話しが弾む。カフェ、レストラン、自宅で何時間もベチャベチャ話している。お互いの家庭内の出来事を洗いざらい話している。朝起きてから寝るまでの出来事を話している。他人事に口出ししてあれこれ言うのだが、わが身に問題が発生するとパニックになってしまい、今まで言っていた事の信憑性が疑われる。

 

 自由奔放、自然に生きていると言えば聞こえがよいが、もっと効率的・経済的にメリハリをつけて生活したら良いのにと思ってしまう。