銀行ATMの不便

 インドネシアでは、街中に銀行のATMが配置されており、24時間手数料なしで利用出来るので、日本に比べると非常に便利なのだが、インドネシア特有の不便さも感じている。

 預払機は非常に少なく、銀行の支店に併設されたATMコーナーや高級モールのATMコーナー等に少数しかない。預ける場合には、預払機のある場所を探す事になる。一般的には、支払機が殆どで、偶に現金を扱わない送金・支払い専用機がある。日本の様な、万能なATM機は殆ど無い。

 支払機は、送金・支払いなども可能であるが、一回の操作で引き出せる金額(紙幣の枚数)が予め設定されており、高額を引き出そうとすると何回も操作を繰り返すことになる。又、ATM機には5万ルピア札用、10万ルピア札用の2種類の設定があり、操作回数がさらに増加する。5万ルピア札機では1回の最高引き出し額が100万ルピア(20枚)、10万ルピア札機では1回の最高引き出し額が200万ルピア(20枚)となっていて、どちらのATMも紙幣5枚を追加設定出来るが、それでも1回の最高引き出し額は125万ルピアと250万ルピアである。

 ATM機にも新旧様々なタイプがあり、旧式の場合、1回ごとに銀行カードが排出されて何回もカードを出し入れしなければならず、非常に面倒である。最新式のATMでは、暗証番号は毎回入力するものの、連続して引き出しが出来る。また、新規に開店した大型ショッピング・モールに旧型のATMが設置されていたり、利用者が少ないと思われる様な僻地に最新型のATMが配置されていたりして、銀行の配置基準やサービス精神が疑われる。機器のメンテナンスもキチンと行われているのか疑わしいのだが、私は過去に2回キャッシュ・カードがATMに飲み込まれたまま排出されず、カードのブロックと再発行という被害(時間ロス)を被った。銀行員曰く、ATMの故障が多いので、支店に併設されたATMコーナーを極力利用する様忠告された。(問題発生時に、銀行員が対応出来るから。)

 私は、月に2~3回は現金を引き出すためにATMを利用するのだが、1回に500万~1000万ルピアを引き出すため、10万ルピア札機を求めて探し回る事になる。5万ルピア札機で8回も操作する事が我慢できないのだ。やっと探し求めたATMが混雑していたり、故障していたり、通貨切れだったりするとさらにストレスが倍増する。ATMコーナーで

送金・支払機や5万札機が空いているのに、1台しかない10万札機でトロトロと送金や支払いをするおばさん(圧倒的に多い)、勘弁して欲しい。

 何と日本は便利なのだろう。金種や引き出し額を自分で設定し、何でも1台のATMで処理出来て、圧倒的にスピードが速い。時間を大切にする、顧客サービスを大切にする日本の銀行に感謝。