新しい女中さん

 通いで働いてくれた女中さんが、体調を崩して昨年末で辞めてしまった。今年になって、新しい女中さんを募集した。最近来た女中さんは、今年なって3人目である。今年最初の女中さんは、10代後半の現代っ子で掃除や洗濯は合格点だったが、母親が病気だとかという理由で、2週間ほどで辞めて行った。

 二人目の女中さんは、40代後半の未亡人だった。1か月間、妻に教えられたり、怒られたりしながら勤めた。しかし、給料を貰い実家に帰ったまま、戻って来なかった。妻の知り合いの縁者だったので、理由を確かめた。理由は、私の妻にあれこれ指示されるのが嫌だとか、自分の考えで仕事をしたいとの事。以前は、ジャカルタの共稼ぎの家で働いていて、すべて任されていたそうで、あれこれと指示されるのが嫌だとの事。自分の立場を分かっていない人だった。掃除は合格点だったが、洗濯物のアイロンかけが下手で気になっていたので、辞めてもらった。妻は、”なんで女中がご主人の意向に沿わないのか”と、プンプンであった。

 我が家は、運転手でも女中でも、辞めたいと言ったら決して引き止めないで、その時点で辞めて貰う事にしている。いくら優秀な人でも、引き止める為の交渉はしない。一度歩み寄ると、またいずれあれこれと要求が出て来ることが解っているからで、言葉は悪が運転手や女中は使い捨てだ。ただ、一生懸命仕事をしてくれるものには、それなりの気を使っているつもりだ。女中の条件は、妻が近所の奥さんたちの情報を基に、住み込みで150万ルピア、食事は我々家族と同じものを食べる。私は、駐在員時代にジャカルタでアパート暮らしをしていて、会社が女中を雇用してくれていたが、週3回の通いで給料は200万ルピアだった。10年前に退職して、ボゴールの自宅に住むようになったが、当時、妻が雇っていた女中は、50万ルピアだった。この時、外国人価格が如何に法外かを知った。

 妻の知人の紹介で、3人目の女中さんがやって来た。年齢は50代か。以前、マレーシアに出稼ぎ女中に行っていたとか。しかし、あまり利口ではない。毎日、毎日、妻に叱られている。いわゆる、田舎者で、基本的な生活センスが欠如している。今まで、30年間で7~8人の女中さんに遭遇しているが、最悪の人材である。

「問題点」

 1)開けたドアや戸棚をきちっと閉めない。

 2)掃除をした後にゴミが落ちている。

 3)素地した時に動かした置物等を基に戻せない。

 4)食器やコップなどを見映え良く仕舞えない。

 5)他人の動きや考えを想像できない。

 6)人前を横切る。

  いつまで我慢できるか、試練である。